倉敷アイビースクエアの歴史

倉敷アイビースクエアとは

1889年(明治22年)に建設された倉敷紡績所(現:クラボウ)の本社工場を再開発した複合文化施設。倉敷美観地区に隣接し、敷地内には宿泊施設やレストラン、宴会場の他、体験工房や歴史館、地元の特産品などを扱うショップがあります。

1960年代、急増する倉敷美観地区への観光客に対して、地域の宿泊・飲食施設不足が深刻でした。倉敷市や地域住民からの強い要請を受け、クラボウは発祥の地である本工場の再開発を決定しました。設計は浦辺鎮太郎氏で、文化的にも貴重な操業当時の工場外観と基本構造を残した設計となっており、池を隣接した広大な中庭広場をそなえ、地域住民や美観地区観光客の憩いの場となっています。また、江戸時代の代官所跡地でもあり、復元された当時の井戸や外堀の名残を見ることができます。

2007年(平成19年)に経済産業省により「近代化産業遺産」として認定され、2017年(平成29年)に文化庁より「日本遺産」構成文化財の一つとして認定されました。泊まれる「文化施設」として歴史の薫りを訪れる人々に提供しています。


倉敷アイビースクエアの名前の由来

倉敷アイビースクエアのロゴマーク

倉敷アイビースクエアのロゴマーク

1「ホテル」がつかないのはなぜ?

単なる宿泊施設(ホテル)ではなく、コンセプトでもある「三つのこうぼう」(人と人との触れ合いや思考を重ねる場)の提供を実現していこうという思いから、「ホテル」という名称を使用しませんでした。

コンセプト:「三つのこうぼう」

  • 工房:備前焼や絵付けなどの陶芸体験ができる「工房」
  • 考房:部屋で独り静かに思案に耽る、またセミナーなどで思考を重ねる「考房」
  • 交房:広大な中庭広場で人と人が交流する「交房」
工場外壁の蔦

2倉敷アイビースクエアの意味は?

昭和初期に工場外壁に空調目的で植えられた蔦(アイビー)が印象的であり、創業当時若者の間に流行していた「アイビー・ルック」から「アイビー」という言葉には新鮮で力強い印象がありました。そこで、この新鮮で力強い印象をあたえる「アイビー」という言葉に、シンボルでもある広大な広場(スクエア)を組み合わせて「アイビースクエア」とし、地域のシンボルに育てたいとの思いから「倉敷」を冠し、「倉敷アイビースクエア」と命名しました。


倉敷アイビースクエアの見どころ

イギリス積み

イギリス積み

長手積み

長手積み

1煉瓦の積み方

イギリスの工場設計を忠実に再現しており、操業当時の煉瓦壁には長辺と短辺が交互に現れるイギリス積みと言われる煉瓦の積み方が採用されています。一方、倉敷アイビースクエアに改修する際に積み上げられた煉瓦は長手積み(煉瓦の長辺のみが現れる積み方)が採用されています。

  • イギリス積み(煉瓦を長手だけの段、小口だけの段と一段おきに積む方式)
  • 長手積み(煉瓦の長手のみを千鳥(ジグザグ)に積む方式)
ノコギリ屋根

2ノコギリ屋根

現在国内の工場で多く見られる構造とは異なり、北側が垂直ではなく、やや水平気味になっています。イギリスの工場の設計をそのまま再現したものですが、日本はイギリスより緯度が低いため、春分から秋分にかけ北面の採光窓から直射日光が入ってしまい、特に夏場は暑さに苦しみました。

中庭広場

3中庭広場

開放感に溢れた1400㎡にもおよぶ広大な中庭広場では、雨水の排水溝に仕込まれた伝声管より心地よい音楽が流れます。蔦のはう壁面は夕方以降ライトアップされます。雨の夜はライトアップされた光が地面や壁面に反射し、より幻想的な雰囲気となります。

壁面を覆う蔦

4壁面を覆う蔦

夏は鮮やかな緑が赤い煉瓦に映え、非常に印象的です。また、冬は煉瓦に絡みつく枯れた蔦の蔓がはかない雰囲気を醸し出します。また、紅葉の頃も見物です。

生きている化石メタセコイア

5生きている化石メタセコイア

敷地内西側にそびえる大型な樹木「メタセコイア」。1945年に中国四川省で現存が確認されるまでは絶滅した植物と考えられていました。このメタセコイアは1957年(昭和32年)に苗木から植えられたものであり驚異的な成長速度で個人の庭木には向かない大木でもあります。

手入れされた貝塚息吹

6手入れされた貝塚息吹

美観地区側のエントランスとなる西門入り口からは手入れをされた常緑のカイヅカイブキが来館者を迎えます。

倉紡記念館

7倉紡記念館

明治の創業当時から使用されていた原綿倉庫を改装し、紡績産業で倉敷の発展に寄与したクラボウの歴史が明治・大正・昭和・現在と年代順に展示されています。第1室には創業当時から使用されていた迫力ある巨大な混打綿機(英国プラット社製)が展示されています。各年代の各エポックを掘り下げると意外な歴史の発見に驚かされます。

倉紡記念館 公式サイト
写真映えするスポット

8写真映えするスポット

印象的な中庭広場や蔦の絡まる煉瓦の他にも、時間帯や天候で表情を変える魅力的なスポットが多数存在しています。

手作りの窓ガラス(昭和レトロガラス)

9手作りの窓ガラス(昭和レトロガラス)

昔(明治、大正、昭和初期)は、手作業で行っていた平ガラスの製造は、ガラスの製造の技術が足りなかったために、歪みやゆらぎ、泡などの不純物が入っていました。倉敷アイビースクエアでは、その独特の味わいを残し、当時の面影を感じられる空間にこだわりました。 


お問い合わせ

TEL 086-422-0011(代)

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